鬼平犯科帳(26)[コミック]

辰蔵の通う坪井道場へ道場破りが入った。
 松田十五郎と名乗る浪人態のその男の申し出を坪井主水は受け入れたが、弥太郎と辰蔵ばかりでなく、目録あたりの連中たちも歯が立たない。
 話を聞いた平蔵と左馬は、松田十五郎とは、かつての松岡重兵衛ではないかと思い立つ。
 二人の悪夢のような思い出が蘇って…「土泥鰌の和助始末」他1編を収録。
上野下谷町の娼婦に、経師屋の職人・卯之吉が預けたという大事な品はろう型だった。
 盗賊の証拠と見破った伊三次は、使いの者に預け、ろう型が平蔵の元へと届く。
 卯之吉の一味を追い返した卯之吉の度胸を見た平蔵は、伊三次の手柄を認め、火盗改方のために働いてほしいと…「猫じゃらしの女」他1編を収録。
盗賊界では“隙間風”と異名をとった男、「雨引の文五郎」。
 これまで押し込んだ先々では、ただの一件も殺傷したことがなく、盗む金もニ、三十両どまり、一人ばたらきで誰も顔を見た者はいない… 平蔵が雨引の文五郎の顔を知っていたのにはある理由があった。
「雨引の文五郎」他1編を収録。
見舞いの帰り、平蔵は剣客・横川甚助が女に追われているのに出くわす。
 甚助は平蔵の恩師・高杉銀平の許へ身を寄せていた男で、目をかけられていたが、ある晩甚助は金を盗んで夜逃げしたのだった。
平蔵は甚助の後を追うが… 「麻布一本松」他1編を収録。
長谷川家の中間をしていた久助が平蔵を訪ねて来た。
 聞けば、平蔵の亡き父に隠し子がいたのだと言う。
 お園という平蔵の腹違いの妹は、“三坪”という居酒屋を営んでいるという。
 堅く口止めをされていたという久助が、約束を破ってまでお園の事を平蔵に伝えに来たのには理由があった。
 「隠し子」他1編を収録。
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